JA埼玉みずほ

金融機関コード 4859

法律相談

「死亡共済金 相続放棄した場合は?―受取人指定あれば遺産に属さず」

質問

 父Aが亡くなり、相続人は母B、子C、Dの3人です。Aが生前に死亡共済金500万円、共済金受取人をDとする生命共済に加入していたため、先日、JAからDに死亡共済金を支払うとの通知がきました。Dが相続放棄をした場合、Dは死亡共済金の請求ができなくなりますか。

回答

 生命共済(生命保険)契約において、共済契約者兼被共済者の相続人が共済金受取人に指定された場合、その共済金請求権は、第三者のためにする生命共済契約の効果として、共済契約の効力発生と同時に当該相続人(受取人に指定された者)の固有の権利となります(第三者のためにする生命保険契約、保険法42条)。この共済金請求権は、被相続人である共済契約者兼被共済者の財産を承継的に取得するものではありませんから、被相続人の遺産(相続財産)には属しないと解されています(最判昭和40年2月2日)。
従って、死亡共済金受取人として指定されたDは、自己の固有の権利として死亡共済金請求権を取得したのですから、たとえDがAの遺産について相続放棄をしても、Dが死亡共済金の請求ができなくなるということはありません。
なお、本件とは異なりますが、 例えば共済金受取人として「相続人」と指定されている場合や、受取人欄が空欄で受取人の指定がない場合には、共済契約者兼被共済者の死亡により支払われる共済金は相続財産として扱われます。従って、この場合には共済金請求権は遺産分割の対象となりますし、相続放棄をした相続人は死亡共済金を請求することはできません。


「借地上の建物が火災で焼失―借地権どうなる?」

質問

 私Aは、 年前に期間の定めなく土地をBに賃貸し、Bは木造建物を建てて住んでいましたが、先月その建物が火災により焼失しました。この度、Bから、建物の建替えを承諾するか、借地権を買い取って欲しい、と言われました。 どうしたら良いでしょうか。

回答

 Bとの借地契約は、すでに年継40続していますので、旧借地法7条が適用されます(借地借家法附則7条)。
旧借地法7条は、借地権が消滅する前に建物が滅失した場合に、借地人が残存期間を超えて存続する建物を築造することに対して、土地所有者が遅滞なく異議を述べないときは、借地権は、建物の滅失の日から起算して、堅固な建物については30年、普通建物については20年存続すること、但し、残存期間の方が長いときは、その期間存続することを規定しています。
旧借地法の規定する木造建物の 借地権の存続期間は、当初の開始日から30年、以後は20年ずつの法定更新です(旧借地法2条1項、6条1項、5条1項)。Bとの契約は40年目ですから、当初の契約日から30年で法定更新し、更新後の期間20年の10年目です。契約期間中の全焼ですから、建物が滅失してもBの借地権は消滅しません。
Bの新築建物のための賃貸借期間は、新築を知ったAが遅滞なく異議を述べれば残りの10年となり、遅滞なく異議を述べなかったときは、旧建物が全焼したときから年となります。
従って、Aとしては、Bの再建 築に対する異議を遅滞なく書面で通知すると良いでしょう。また、期間満了時における建物買取請求権とは異なり、BはAに対して借地権買取請求権を有するわけではないので、Aが買い取るか否かは条件次第ということになるでしょう。